趣味というのは、水物だったりします。
しばらくの間、夢中になったり没頭できるコトやモノ。
だから唐突に始めることもあれば、飽きて止めるのも自由なものです。
「最近の趣味は・・・」という言い方をすることからも分かります。
もちろん、1日や2日触っただけでは趣味とはいえません。
かといって、マニアックに知識や技術を網羅する必要もまたありません。
例えば、自分なりのこだわりと魅力を語れるようになったかどうか。
そういったことが趣味と三日坊主を分ける目安でしょうか。
長年続けている趣味は、それはもはやライフワークの域です。
一生かけて楽しめる、忘れられない何かを見つけられたら素敵ですね。
そんなわけで、最近の趣味は「 雪の降っている外で、アイスを食べること 」。
水物だけに。
以下の理由から、アイスは冬が旬であると考えられます。
・外で食べても溶けない
・-18℃以下だとさらに凍っておいしい
・アイスを食べながら道を歩くと二度見されることがある
・特に内地からの観光客にガン見される
・それもある意味おいしい
・天然のアイスである雪に囲まれて一体感がある
・その辺の雪がバニラアイスに見えてくるのでお得
・吹雪の中で食べるとアイスに雪が無料トッピングされる
・美味しそうな雪をおかずのように見ながらアイスを食べても良い
・手作り系アイスは冬の方が濃厚
・北海道は冬におけるアイスクリームの消費量が全国で1番
※ただし、今年の雪は某国による大気汚染物質のため、味・成分ともに健康上お薦めできません。
残念ですが、雪食はできるだけ避けることが望ましいでしょう。
雪の積もった屋外で食べるアイスがいかに美味しそうであるか、お分かり頂けたでしょうか。
この「雪の降る外でアイスを食べること」を「 iSnow(アイスノー) 」と名付けました。
しかも「 iS now 」と区切ると「 アイスなう 」となります。
すごい! ツイッターとの相性もバッチリですね!
「iSnow」は「iPh○ne」のようなスタイリッシュさも兼ね備えていますが、
実在の企業・団体などとは一切関係ありません。
アイスの種類によって気をつける点や楽しむポイントもさまざまです。
せっかく厳冬の札幌にいるのですから、美味しく、安全にiSnowを楽しむコツを探してみましょう。
■ソフトクリーム
アイスといえば、やはりワッフルコーンにぐるぐると乗ったソフトクリームでしょうか。
コンビニには生乳仕立てで乳固形分や乳脂肪分の多い本格アイスクリームから、軽めの食感を楽しむラクトアイスベースのソフトクリームまで取り揃えられています。
いずれのソフトクリームもコーン部分を手に持ちますが、プラスチック容器に嵌っている形状がほとんどでしょう。
iSnowする際にも、手袋をしたまま問題なく賞味できます。
片手が自由に使えるため、食べ歩き中に路面状況が悪くて体勢を崩してしまっても転びにくいアイスであるといえます。
【 iSnowでの食べ方 】
ソフトクリームは、少し溶けて柔らかくなる温度(約-10℃)が最も美味しいとされています。
最近の札幌だと深夜の時間帯なら外気温が-8~-10℃まで冷え込みます。
ということで、夜な夜な布団から起きだしてコンビニに買いに行きましょう。
そして食べ歩きながら、寒空の下をゆっくりと帰ってくるのが最もiSnowらしい旨い食べ方です。
■雪見大福
雪見大福といえば、ソフトクリームと餅の奇跡的なコラボレーションが魅力ですね。
暖かい部屋で、溶けかけてふわふわな所を頂くのが好きという方は多いのではないでしょうか。
ところがiSnowでは、溶けることを期待してはいけません。
容器を開けてすぐでも、餅は意外と柔らかいです。
ただ、中のアイスクリームが硬い。餅に包まれているため保冷されています。
付属のプラスチック爪楊枝の歯が立たず、アイスを持ち上げられません。困りましたねぇ(棒)。
【 そう、iSnowならね 】
そこでオススメなのが、素手による手づかみ食いです。
一見、体温でアイスが溶けることが懸念されます。
しかし雪の吹きすさぶ中では、冷え切って指先の感覚が無くなるまで一瞬です。
準備ができたら、まさに大福のように手に持って、直接かぶりつきます。
どこからどう見ても大福を食べています。ああ、美味しい大福だなあ。
指先がどんどん冷たくなっていきますが、取るに足らない問題です。
iSnowは溶けにくいという先入観を乗り越えて、大福本来の味わい方に至りました。
「 雪見大福 手づかみ 」で検索すると全国に同じ食べ方をしている人が見つかるので、ひょっとして雪見大福は手づかみ派という方は、多いのかもしれませんね。
■ガリガリ君
60円台というリーズナブルな価格のアイスで、氷菓に分類されます。
去年は、ガリガリ君と同じ形状でリボンナポリン味が北海道限定で新発売されました。
アイスキャンディーとして標準的な形をしているので、これはソツなく完食したい。
【 もしiSnowじゃなかったら、そんなのiSnowじゃないんです 】
通常の食べ方と同じく、木製のスティック部分を手袋または素手で保持するとOKです。
持ち手の長さが足りない商品は、握力がうまく伝わらず滑って落とさないように気をつけましょう。
素手ならグリップが効くので平気ですが、外では指先が冷え切る前に食べ尽くすのがベターですね。
外で食べると、気温が低いため溶けて水滴がしたたることがないので安心して味わえます。
ただでさえ寒いのに食べやすい形状をしているので、iSnow中、最も頭がキンキンしやすい刺激的なアイスです。
さて、氷菓系スティックアイスには最後にトラップが仕組まれています。
最後の1口~2口が棒から外れて、とても地面に落としやすいということ。
これはiSnowに限った話ではありませんが、注意しましょう。
■みぞれいちご
子供の頃、アイスクリームは高級品で、安くて甘いみぞれアイスをよく食べていたものです。
しかしこれがiSnowとなると話は別。
みぞれいちごは完食難易度が格段に高くなることが分かりました。
まず氷菓というのはつまり、味の付いたカキ氷です。
その氷がプラスチック容器に詰め込まれてカッチカチに固まっているのがみぞれいちご。
直接かじりつくことが出来ない点が、同じ氷菓でもガリガリ君と異なります。
つまりみぞれいちごは、少し溶かすか、スプーンで砕くことが前提で作られたアイスなのです。
だからアイス向け木ベラやプラスチックの無料でもらえるスプーンでは歯が立たない。
マジヤバイ。
【 iSnow 4S 】
「みぞれiSnow」を実践するために、アルミ製のアイススプーンを持参して外出しました。
マイ箸ではなく、マイアイススプーン、いわゆるMISです。
ところで「みぞれiSnow」って「すみれSeptember Love」みたいですね。
コンビニを出てから外でスグに開封。
プラスチックのヘラをもらったので、一応試す。
しかしみぞれの表面を空しくすべるだけで、一向にアイスが乗ってきやしません。
ここで本命のMISを取り出し、意気揚々とみぞれアイスに突き刺します。
が・・・・駄目っ・・・・!
ふたを開けたばかりの氷菓はアイスというより、氷の固さと同じでした。
金属のスプーンで氷が削れるなら、スケートリンクには山盛りのカキ氷が生まれているはずです。
だとしたらこの鋼鉄のいちごしぐれ、家に持ち帰り、こたつに入ってぬくぬく溶かしながら食べるしかないのでしょうか?
悔しいですね、それだとiSnowとはちがうよね。そうだよね。
・・・実は、入れ物となっているプラスチックの容器、わりと薄いんです。
そう、中で固まっているしぐれアイスをまるごと取り外せる程度に変形させるくらいには曲がる。
なので、すこし力を込めると中身が外れ、ピンク色をしたカキ氷を素手で持つことが出来ました。
おもむろにかじりつきます。当然、かったい。歯を痛めないように気をつけましょう。
口の中に入れて体温でほろほろと溶けてくると、甘く美味しい。
カキ氷をわしづかみで食べる、という行為は野性味が溢れてるので良いですね。
あ、野生にカキ氷なかったわ。
普段は手掴みで食べないものを手で持って食べる、というのはドキドキしますね。
雪見大福のときもそうでした。不思議。
昔、フードバトルクラブの早食い対決で途中からステーキを素手で食べてた選手もいました。
しかしやり方を間違えれば、いかにiSnowといえど行儀の悪い食べ方となります。
良い子は真似しちゃだめなんだぜ。
□手袋の選択
アイスといえば、溶けたクリームやチョコが手に付いてベタベタになることで全国的に有名です。
iSnowでは基本的に溶けにくいため杞憂ですが、注意したい点があります。
それは、気温ではなく自分の体温によってメルトする場合です。
手袋越しに体温が伝わることで表面温度が-18℃(要冷凍温度)を超えるとアイスは溶けてきます。
厳密にはアイスクリーム、ラクトアイス、氷菓の分類や、トッピング成分によって融点(溶けはじめる温度)は異なります。
避けたい手袋の種類としては、毛糸の手編み系やニット素材のものが挙げられます。
こぼれたアイスを繊維状の毛が捕まえてしまい、ほろい落としにくくて厄介です。
また、手首にファーが付いたタイプの手袋も同じ理由で使わないほうがよいでしょう。
iSnowに適している手袋は、汚れにくく防水性も高い皮製の手袋となります。
万が一に溶けたアイスが付着してしまっても、皮革の撥水性によって水洗いできます。
滑りにくいタイプの皮素材であれば、誤ってアイスを落とす事故も少なくなるでしょう。
落としたら、そこでiSnow終了ですよ。
しかし、食物を頂く際に手袋をしているというのはいささか無粋ではないでしょうか。
やはり個人的には、氷点下-10℃であっても素手を推します。
服を着ているアイスなんてありません。裸と裸の付き合いをしましょう。
雪の降る中、アイスを素手で食べるということ。
それがiSnowに最も相応しいドレスコードかもしれませんね。まる。
という趣味の紹介でした。忘れて頂けると助かるなあ。
Big cup !!!!!